【2018】マレーシアで働く転職エージェントに最新の就職事情を聞いてきた

【2018】マレーシアで働く転職エージェントに最新の就職事情を聞いてきた

マレーシアが12年連続で日本人が住みたい国に選ばれたことは知っていますか?

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マレーシアは、治安が良い、物価が安いなどの理由から日本人に人気の国です。

そのため、マレーシアに就職しようとする人も増えてきています。

先日、マンパワーグループという会社で行われたマレーシアでの就職説明会に参加してきました。

マンパワーグループは、人材紹介と派遣業を営む会社で、マレーシアでの支部では、マレーシア企業への直接採用の斡旋、マンパワーグループからマレーシア企業への派遣を行っています。

今回は、その会社のマレーシア支部で転職支援エージェントとして活躍している社員から聞いた最新のマレーシア就職事情をシェアしたいと思います。

マレーシアでの日本人の働き方

需要のある仕事は何?

マレーシアを含む海外諸国で日本人の需要がある仕事とは、日本語が必要となる仕事です。

特に需要のある仕事がカスタマーサポートです。

マレーシアの多くの外資系企業は、マレーシアにサポートセンターを集約しているので、カスタマーサポートの仕事に需要があります。

もちろん、日本からの問い合わせもあるため、日本語での日本人顧客の問い合わせ対応が可能で、且つ英語でマレーシアの社員と仕事を進められるバイリンガルが求められています。

その他には、コンテンツマネージャ、デジタルマーケティング、フロントエンドデベロッパーに需要があります。

コンテンツマネージャは、主にSNSを管理する仕事で、SNSからの問い合わせや、危険な発言や動画がないかをチェックする仕事になります。

デジタルマーケティングは、インターネット上で広告を打ち出したり、製品のプロモートをする仕事です。

フロントエンドデベロッパーは、Webサイト制作において、ユーザが使用するブラウザに表示される部分を制作する仕事です。

これらの仕事は、全てインターネットを通じて世界中の人を相手にします。

その中には、日本人も含まれているため、これらの仕事でも日本人の需要があります。

反対に日本人の需要のない仕事は、研究、産業機械の設計、ソフトウェア開発などです。

これらは、日本語を使う必要のない仕事であり、わざわざ高い賃金を払って日本人を雇う必要がないため、日本人の需要がありません。

これらの仕事でマレーシアで就職するには、日本人というメリットなしで高い賃金を払う価値があるだけの技術力が必要です。

仮にこれらの仕事でマレーシアで就職できたとするのならば、他の国でも就職できるでしょう。

ジョブチェンジ、昇進は可能

カスタマーサポートに需要があると言いましたが、

「カスタマーサポートではキャリアの構築が難しいのでは?」

と思うでしょう。

しかし、マレーシアの企業では、多くのキャリアパスが見込めます。

初めは、カスタマーサポートかもしれませんが、そこで成果を発揮すれば、マネージャークラスへの昇格もありますし、IT系のカスタマーサポートならば、ITエンジニアへのキャリアパスも描けるそうです。

昇格やジョブチェンジのためには、現在の仕事で成果を出すことはもちろんのこと、管理職と会議が出来る程の英語力が重要になってきます。

仕事で成果を出すことだけでなく、英語力を磨く努力も必要になってきます。

しかし、それだけのことをすれば、色々なキャリアが見えてくるでしょう。

求められる英語力は?

もし、マンパワーグループを利用して就職する場合、そこまで高い英語力は求められないそうです。

片言でも相手の言っていることが理解できて、相手の質問に対して的を得た回答が出来れば、何かしらの仕事に就けるとのことです。

TOEICや英検といった資格は評価されず、実践でどれだけ使えるかが重視されます。

しかし、やはり英語力が低いと得られる仕事の幅が狭くなるため、就活の際は、なるべく高い英語力を持った方が選択肢が増えるでしょう。

マレーシアの就活スタイル

企業に与えられるVISAには限りがある

マレーシアの企業に就職した場合、企業がVISAのサポートをしてくれます。

しかし、企業がVISAサポートできる人数が決まっており、企業が雇える外国人労働者に限りがあります

そのため、マレーシアの企業への直接採用は、狭き門となっています。

そこで、マンパワーグループは、正社員派遣という形でマレーシアの企業へ人材を登用しています。

2018年6月までの実績で500名をマレーシアに派遣しているそうです。

企業への直接雇用が難しい人は、派遣という形を使いマレーシアで働き、そこから現地企業への正社員を目指すのが良いでしょう。

面接はSkypeで

現地企業との面接は、ほとんどの企業がSkypeで面接するそうです。

たまに直接面接しないと採用しないという企業がありますが、それは極めて稀なケースだそうです。

面接のためにもSkypeへの登録をしておきましょう。

早い採用スピード

マンパワーグループ経由で採用を進めた場合、マンパワーグループの担当者に受けたい企業を伝え、選考を進めてもらってから2~3日で企業との面接になります。

その後、早い企業ならば、そこから2~3日で結果を伝えられ、採用となります。

選考の早い企業で約1週間で採用となります。

これが最速の例で、遅い企業だと1ヶ月程度かかる場合があります。

平均して2週間程度で採用になるケースが多いそうです。

採用スピードが早いこともありますが、採用から実際に働くまでの期間が短いのも特徴です。

長く待ってくれる企業でも、採用決定から1.5ヶ月程度しか待ってくれないそうです。

そのため、採用が決まったらすぐに退職手続きや引っ越しなどの準備を始めないと、間に合わなくなるかもしれません。

何にせよ、日本企業とは違い、色々なことが早いスピードで進むので注意が必要です。。

採用活動が鈍るときがある?

一年を通して企業の採用活動が鈍る時期があります。

それは5-6月のラマダンの時期です。

この時期は、公共機関が休みになったり、勤務時間が減るため、VISAの承認も遅くなり、企業の採用活動に影響を及ぼします。

この時期だけは、採用活動が鈍ることを覚えておいてください。

VISAの取得

3つのカテゴリ

マレーシアの就労VISAには、給与の額によって3つのカテゴリに分けられます。

カテゴリー 給与 年数 更新
カテゴリーⅠ 5,000RM以上 2年以上 更新時に決定
カテゴリーⅡ 5,000RM以上 2年未満 更新時に決定
カテゴリーⅢ 2,500RM~4,999RM 1年以下 最高2回

多くの日本人がカテゴリーⅡのVISAを取得することになるそうです。

また、応募者には関係ありませんが、企業がVISA取得に掛かる費用は、カテゴリーに依存するのではなく、取得年数によって費用が変わるようです。

学歴が低いと厳しい?

実は、VISAの取得には、仕事の経験や学歴が大きく関係します。

VISAの取得要件に学歴はありませんが、実際は学歴が低いとVISAの承認に影響があります

学歴とVISA取得条件は、下記の通りです。

学歴 就労経験 その他条件
高卒 3年以上 就労先の仕事と同等の仕事であること
専門学校、短大卒 2年以上 就労先の仕事と同等の仕事であること
大学、大学院卒 なし 新卒で取得可能

上記条件が必須というわけではありませんが、マレーシアで長くエージェントをしてきた社員の経験からきた話なので、信憑性があります。

大学・大学院卒ならば問題ないでしょうが、それ以下の学歴の方は、専門家に一度相談した方が良いでしょう。

厳しくなったVISA審査

2018年5月にマレーシアの首相がマハティール氏に変わりました。

そして、マハティール政権の公約として、外国人労働者を600万人から400万人に削減するとしています。

それにより、以前に比べてVISAの取得が厳しくなっています。

先ほど、学歴や職務経験などの条件を挙げましたが、現在はそれよりも厳しくなっている可能性があります。

しかし、エージェントによると、マレーシアは外国人労働者で成り立っている国なので、この制限は長く続かないと見ており、来年には緩和するだろうと考えています。

しばらくは、VISA取得にも気を付けなければいけません。

マレーシアの税金事情

Non-Residents Tax

マレーシアでは、VISAを取得し移住してから、Non-Residents Taxという28%の税金を支払わなければいけません

この税金が課せられる期間は、1月から12月の1年で180日間です。

1年で180日をマレーシアで過ごすことでResidentsとなり、この課税がなくなります。

しかし、厄介なのが、1年の間できっちり180日を過ごさないといけないということです。

例えば、出張や旅行などで国外に12日以上いた場合、そこで一度リセットされて、マレーシアに戻ってきてからまた180日を過ごさないといけません。

さらに、7月以降にマレーシアに移住した場合、1年間で180日を過ごす前に次の年度に移ります。

その場合、年度が変わった段階でリセットされ、そこからまた180日を過ごさないといけません。

きちんと考えて移住しないと、長く税金を払い続けないといけなくなります。

過払い金は回収可能

「7月以降に移住した人は、Non-Residents Taxを多く支払って損じゃないか!」

と思うでしょう。

実は、過払い分の税金は、Residentsになってから役所に申請することで控除してもらえます

5,000RM/月の人の場合、約20万円を返金してもらえます。

そのため、7月以前に移住しないと損というわけではないので安心してください。

消費税の課税が始まった

マハティール政権に代わってから、2018年6月に消費税が一度廃止されましたが、9月からまた消費税が始まりました

消費税は、売上税が5-10%、サービス税が6%になります。

マレーシアで売上・サービス税が復活 9月1日から

物価が安いので、日本と同じくらいの賃金がもらえれば問題ありませんが、低い賃金だとかなり気にしないといけない部分になると思います。

今は、政権交代したばかりなので、税金だけではなく、色々なところで変化があるでしょうから、注意しておくとよいでしょう。

住居費用と施設

マレーシアにも敷金・礼金がある

マレーシアには、住居を借りる際にデポジットと呼ばれる敷金・礼金のようなものがあります

デポジットの費用は、家賃の約3ヶ月分になるそうです。

もちろん、オーナー次第で料金が変わります。

その他にも、セキュリティ料や光熱費デポジットなどもあるため、初期費用はかなり掛かると思ってよいでしょう。

シェアハウスは安いが問題あり

マレーシアのシェアハウスは、約1,000RM程度で借りれるそうです。

しかし、安い分、色々と問題があります。

一つは、窃盗です。

シェアハウスはセキュリティが甘いため、物を盗まれる可能性があります。

マレーシアは、治安が良い方ですが、日本に比べると安心できません。

他には、宗教によって禁止されている食べ物をシェアハウスで調理できないこともあります。

隠れて食べる分には良いでしょうが、その宗教の人がいる前で調理することは禁止されている場合があるので注意です。

住居の一つとしてシェアハウスを選んでもよいですが、デメリットが多いことを考慮しましょう。

クアラルンプールの高級コンドミニアム

クアラルンプールのコンドミニアムは、約2,000RMで借りることが出来るそうです。

2,000RMで借りれるコンドミニアムには、ジムやプール付きのところが多く、快適な環境のようです。

2,000RMの価値を日本円に換算するとよく分かります。

単純に2,000RMを日本円に換算すると、約6万円になりますが、マレーシアの物価は日本の3分の1だということを考慮すれば、この3倍の18万円になります。

日本だと、結構良い物件になることがわかると思います。

また、マレーシアの平均年収は5,000RMであり、月収の3分の1以上の家賃ということを考えても、この賃金がかなり高いことが分かります。

日本人の場合、もっと高い賃金をもらえると思うので、日本よりも良い生活ができるでしょう。

物件探しに使えるサイト

マレーシアでの物件探しは、「iProperty.com」や「prop wall.my」で探すことができます。

これら二つのサイトは、マレーシア全域で物件の購入、レンタルなどの不動産全般の情報を扱っています。

物件探しをする際は、これらのサイトを利用してください。

まとめ

  1. カスタマーサポートなどの日本語ネイティブが必要な仕事に需要がある。
  2. 仕事の成果、英語力次第で昇進、ジョブチェンジが可能。
  3. 最初は英語力が低くても仕事に就ける可能性がある。
  4. 直接採用は枠に限りがある。派遣なら仕事に就きやすい。
  5. 採用スピードが早い。就活をする際は、早く動けるように準備しておく。
  6. 学歴が低く、就労経験が短いと、VISA取得が難しくなる。
  7. 移住し始めの180日間は、Non-Residents Taxという28%の税金が掛かる。
  8. マレーシアにも敷金・礼金がある。多めの資金を準備することが大切。